2026年5月6日水曜日

親切なことは勇気のいること

 久々に仕事が早く引けたので、

本屋さんの文具コーナーを覗いてから帰ろうと思った。

駐車場に車をとめ、本屋さんに向かうと、

駐車場の車道のど真ん中に、

おじいさんが買い物カートを持って立ちすくんでいる。

危ないなぁとおじいさんの脇を通ると、

買い物帰りのカートが、駐車場の小石に引っかかって進まない様子。


何せ駐車場内とはいえ、車が通るところなので危険極まりない。

『どうしたん?大丈夫?』

『あっ足が痛い』

『足が痛くて動けない?

『うん』

買い物したものでいっぱいのカートに、

杖がささっている。

足の調子はそもそも良くない感じ。

カートを支えてやっと立っている状況。

そしてカートは小石つかえて動かない。

『ここは駐車場のど真ん中で危ないから、

手伝うから、一緒に端まで動こうか?』

『真ん中にいるの?そりゃ危ない。でも足が痛い』

とりあえず、小石の引っかかりを外して、

駐車場わきの安全地帯を目指す。


何とか、ちゃんと舗装されたアスファルト部分にたどり着く。

『おじちゃん。ひとまず安心だね。家は近いの?』

『すぐそこ』指差した方を見れば、

駐車場わきに立つ立派なお屋敷。


何かを期待した自分の汚い心に自己嫌悪しつつ

『んじゃ、もう大丈夫だね。気を付けてね』

『見ず知らずなのに親切にしてくれて、ありがとう』

感謝するおじいちゃんを背に、本屋さん向かう。

いい事した感で満たされた心は、

気持ちの良いモノだ。声かけてよかった。


本屋さん帰りに駐車場に出ると、

おじいちゃんはすでに家に帰ったようで、

静まり帰っている。

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